前回の予告で試しに工作してみると書いていたんですが、その前にエフェクターを構成する主要部品を決めてしまおうと思います。
【前回までの記事はこちら】
第一回 デジタルエフェクターを作ってみる
第二回 何を作るか決めました の巻
アンプシミュレータの内部構成は下図のような感じで作ってみようと思っていますが、なんといってもキモはDSP*1とコーデック*2です。
【DSP:Digital Signal Processer】 *1
デジタル変換されたギター音を積和演算などで信号処理して音を加工します。【コーデック】 *2
ギター音をアナログ→デジタル変換してDSPに送信する機能と、DSPからの計算結果の音を受信しデジタル→アナログへ変換します。
DSPは入手性や扱いやすさで今回はMicrochip社のdsPICを採用します。
dsPICには、1クロックで積和演算する機能を搭載しており、手軽に信号処理したい時には、もってこいです。
dsPICには3つのファミリがあり、ファミリ内でもチップ種類が豊富ですが、Microchipのサイトで機能を指定して絞込み検索することができます。
・dsPIC30Fファミリの絞り込み検索ページ
・dsPIC33Fファミリの絞り込み検索ページ
ギター用エフェクターを手作りすることを考慮すると、次のような基準で選ぶのが良いと思います。
①パーツ店やオンラインで小売されている。
②コーデック用のインターフェースが搭載されている。
③ハンダ付けが容易なパッケージ であること。
お勧めなのが、MicrochipからDSP機能付のマイコンとして最初にリリースされたdsPIC30Fファミリの中のdsPIC30F4013です。
dsPIC30F4013は秋月電子でも販売していますし、DIPパッケージもあり小さくないのでハンダ付けがし易く、その上I2Sというコーデックインターフェースも搭載しているので、追加部品いらずでオーディオの入出力を行うコーデックに接続できます。
【dsPIC30F4013の概要】
アーキテクチャ 16bit CPU速度 30MIPS メモリタイプ フラッシュメモリー Program Memory 48KB RAM 2048Bytes 動作電圧 2.5 ~ 5.5 ピン数 40ピン 通信機能 UART x 2, SPI, I2C コーデックインターフェース I2Sなど AD変換 12bit AD x 13 ( @ 200ksps ) CAN Yes PWM Yes Timer 16bit x 5, 32bit x 2 ポート GPIO
というわけで、dsPIC30F4013にロックの神様を降臨させようと思います。
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